2013年7月1日月曜日

花迷子-9


それは多分。
彼女が今、両極を行ったり来たりしているから、なのかもしれない。
オトナになりたくない。自分が思う納得できるオトナにならなってみたい。
女性になりたくない。そのくせ恋愛感情はしっかり抱いてしまう自分。
いろんなことが、ごちゃまぜになって、今、彼女の中に在った。
だからこそ彼女は、そんな自分に正直に戸惑い、素直に惑っていたのだろう。

(「花迷子-10」へ続く)